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zoom RSS 「鬼の帝 聖武天皇の謎」/関裕二(PHP文庫)

<<   作成日時 : 2009/05/15 13:13   >>

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 オークションで買いました。この方ってもの凄く沢山本を出していらっしゃる上に、しかもマイナーな出版社だし、さらに初期のものは絶版になっているものが多くて…。

 他の著書でも度々出てきます「聖武天皇」。
 私も聖武天皇といえば…病弱で跡継ぎの男子が生まれず、仏教に頼った…とか、そのために無駄に沢山寺を建てた…とか、嫁(妃)は藤原不比等の娘で、実は叔母だとか、しかもこの妃は、皇族出身じゃない初めての皇后だとか…。
 さらに、その娘(孝謙天皇or称徳天皇)は、ものっ凄い破天荒な天皇で、スキャンダルも多く、挙句あの死に様…の上に、諡号に「徳」がついてる!! …ってなことばかりが印象深くて、政治的に目覚しい活躍をした…って印象がなかったんですよね(苦笑)。

 でも、関氏の説をつらつら読むうちに……フムフム、納得。
 諡号に「武」がついているのも…そのことを意識してのことだったのかな? 「聖武天皇」の諡号は、淡海三船
(天智天皇の息子・大友皇子の曾孫!)が、つけてはいませんよね?
 天智天皇VS天武天皇という図式は、井沢元彦氏の著作を読んでいる人間には、さほど目新しいものではありませんが、その対立が、聖武天皇時代に復活していた…とは、思いませんでした。
 あと、度々出てくる「行基」「橘逸勢」「吉備真備」などなど……謎に包まれた妖しげな人たちの来歴がわかり、
楽しかったです。
 たしかに……「鬼」がそこかしこに闊歩していた時代ですからね…。ただ、その「鬼」を、「悪鬼」「邪鬼」と決めるのは、いつも体制側の人間で。この時代ならば、藤原氏と、その力を借りねば王権を維持できなかった天皇(例えば持統天皇)ってことになるんでしょうか。

 でも、「鉄の女」=「藤三娘」=光明子の用いたトリックは……ちょっと穿ちすぎかな〜というか、好意的に読みすぎかな〜とか思わなくもなかった…かな?? たしかに兄の藤原四氏が天然痘で死んで、それを「長屋王の祟りじゃ〜!」と思っただろうな、というのは想像つきますけど…。
 

 あと、疑問が残ることも…。
 称徳天皇の「道鏡」事件の時、の顛末…。
「大宰府の主神であった習宜阿曾麻呂(宇佐の神官を兼ねていた)は、偽って豊前国(大分県)の宇佐神宮より天皇の位を道鏡に譲れとの神託があったと道鏡に伝え、道鏡はこれを信じて皇位に就く志を抱くが、和気清麻呂が勅使として参向しこの神託が虚偽であることを上申したため、道鏡が皇位に就くことはなかった。」
                                                     (WIKIPEDIAより引用)
…と、なっておりますが…これって、やっぱり茶番?? 
 関氏の説を信じるなら、宇佐神宮は反藤原勢力の筈でしょう??
 習宜阿曾麻呂と和気清麻呂が藤原側の人間(だって称徳天皇の死後、和気清麻呂は桓武朝で大出世してる)で、宇佐神宮は名前を借りられただけ…なのかな?
 だってあの東大寺の後ろ盾だったんでしょう、宇佐神宮って? 皇祖神・伊勢神宮じゃなくってさ! 
 その宇佐神宮が「道鏡を天皇に」って託宣を下したとなりゃ、称徳天皇も「お墨付きを頂いた!」って、小躍りも
したでしょうよ!
 それとも、後半の「和気清麻呂が勅使として参向しこの神託が虚偽であることを上申」って所だけが、茶番だったのか? 実は宇佐に行ってないとか! 「神託が虚偽」ってとこが、実は嘘だったとか!(ややこしいな…)
 つまり、道鏡を天皇に…って神託は真実で、でもそれを藤原氏は阻止したくて、和気清麻呂と謀った、ってことで。
 うーん、そっちのほうがしっくりくるかな??
 どうなんでしょうね〜。



 
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