「わが一高時代の犯罪」/高木彬光(角川文庫)

 名探偵・神津恭介を世に輩出した、高木彬光氏が昭和26年に発表した作品。
 時系列順に云えば「神津恭介シリーズ」の一番最初の事件と言えるだろう。
 探偵・神津恭介とそのワトソン役松下研三が、入学先の旧制第一高等学校で出会い、そこで起きた同級生・妻木の消失事件を解きあかすというストーリー。タイトルの「犯罪」とは何なのか…それはラストのお楽しみ。
 しかしこの作品には…古き良き時代の学生たちの姿が鮮やかに描かれていることでも有名。
 冒頭の文章の秀麗さ、そして過ぎ去った時代を懐かしむロマンチシズム。そうしたものが文章の端々にうかがえ、「一高生は、程度の別こそあるとはいえ、大なり小なり、ロマンチストなのである」という高木氏自身のロマンチストさも垣間見えます。

 また、作品中の時代(昭和12年ごろ)の一高の雰囲気、学生寮での生活の様子なども細かに描写されており、京極夏彦ファンには必携の一冊。寮の構造や、自治組織の仕組み、学校制度などなど…かく云う私も随分と参考にさせていただきました。
 すでに絶版になっているのではないかと思われますので、図書館または古書店にて探して、是非ご一読ください。


 ちなみに…例の昭和15年には神津恭介は一高を卒業して帝大に進学していたものと思われます。
このとき京極堂や関口が2年生だったとしたら…一年間は同じ学び舎で過ごしていたことになりますね(爆笑)。
 んが!…年齢を特定できる記述が少ないのがファン泣かせの京極作品。はっきりわかってるのは木場さんぐらいですから…(泣)
 はっ! しまった! 今年で木場さんと同い年になっちゃうよ!!

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