「上弦の月を喰べる獅子」/夢枕獏(早川書房)

 あらゆるものを螺旋として捉え、それを集め求める螺旋蒐集家は、新宿のとあるビルに、現実には存在しない螺旋階段を幻視した。
 一方、肺を病む岩手の詩人は、北上高地の斜面に、彼にしか見えない巨大なオウム貝の幻を見た。
 それぞれの螺旋にひきこまれたふたりは、混沌の中でおのれの修羅と対峙する…ベストセラー作家、夢枕獏が仏教の宇宙観をもとに進化と宇宙の謎を解き明かした空前絶後の物語。
 第10回日本SF大賞受賞作。

 紆余曲折を経て完結した長編。さすがに読み応えはあります。
 岩手の詩人は…言わずもがな「宮沢賢治」。作中に詩も多数引用されていますしね。
 「汝は何者であるのか?」…その問いに、あなたはすぐに答えられますか?
 この本の中で主人公(たち)は、その問いの答えを求める為に、異世界の中心に聳える山の頂点を目指して登ってゆきます。
 二重、三重の章立て、そして独特の世界観。次の展開が気になって…ページを繰る手を止められない。そんな小説です。
 長編ですが、そんなことなど気にならないほど面白く、読み進められますので…ページ数をみて驚いて引かずに(笑)、手にとってみて下さい。
上弦の月を喰べる獅子

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  • 賢治

    Excerpt: 「上弦の月を喰べる獅子 たまには宮澤賢治(10) 印刷解体 作家の仕事場(2) 岩瀬仁紀投手、45セーブで日本 人の輪ってありがたい 秋ですね 「真・まっくんのひとりごと こんにちは!花巻文化村です。.. Weblog: 賢治 racked: 2005-10-01 23:39