「QED 六歌仙の暗号」/高田崇史(講談社ノベルズ・文庫)

 明邦大学にはこんな通達がある…「七福神に関する論文は一切禁止する」。
 かつて七福神に関する論文を書いた学生が怪死した。そして始まった連続怪死事件。
 それは本当に「七福神」の呪いなのか?
 怪死した学生の妹・斎藤貴子は、兄の死に迫る為に、自らの卒論テーマを「七福神」に決めた。
 そしてその下調べのために、先輩である棚旗奈々、そして桑原崇とともに京都へ向う。
 七福神は何故七人なのか? 出自も来歴も違う七人の神が選ばれたその理由は?
 そして彼らは七人の神に仮託された平安時代の歌人達の謎に迫ってゆく…。

 このシリーズは、読むたびに目から鱗を落としてくれます。
 「一つの文字や音にここまでうがった見方をするかっ?」と反発される方もいらっしゃるかもしれませんが…そこまでこだわるのが「言霊の国『ニッポン』」だったんですよ。古代・中世の日本という国はね。
 古今和歌集などに登場するかの有名な六人の歌人…しかしその生涯や経歴には謎も多い…と七福神がどう繋がるのか? 
 隙のない理論の積み重ねが、一つの絵になってゆく様は、いつもながら圧巻です。

 森博●氏の作品はいかにも「理科系ミステリ」という感じで…失礼ながらシリーズの第一作で挫折してしまったバリ文系の私ですが(何たって、私は高校一年の数Ⅰで、全ての高校数学に終止符を打った女ですから)…理科系の方の書かれた作品であるのにこんなにも私が高田氏の作品に傾倒するのは…氏の作品が単なる事件の謎解きミステリではないからです。
 民俗学や歴史学…そうした文系要素をテーマに、理系の理論展開で謎を解いてゆく…そのテーマと手法が魅力なのでしょう。
 某氏と違ってコンスタンスに作品が発表されているのも…私の興味と情熱をひきつけてやまない理由の一つ(あんまり長く待たされると、やっぱりダレちゃいますよね(ため息))。
 さあ、歴史の闇へ、どうぞ……。

QED 六歌仙の暗号

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック

  • 聖書の暗号について簡単にまとめると・・・

    Excerpt: 初めて聖書の中に暗号を発見したのは、ドロズニン氏ではありません。 イスラエルの数学者リップス氏が・・・ Weblog: 聖書の暗号【the bible code】聖書の暗号が示す2006年とは racked: 2006-11-25 15:03