「天の果て 地の限り」(全一巻)/大和和紀(講談社KCデラックス)

 むか~~し、母の蔵書の中にあった一冊(爆笑)。うちは母も漫画人間なんですよ。
 大和和紀の「アラミス'78」とか、「薔薇子爵」「あさきゆめみし」に…なぜか竹宮恵子の「風と木の詩」(!)に山岸涼子の「日出処の天子」を持っていた…オソロシイ……。
 ま、それも今ではあちこち散逸しちゃって、この本も文庫になったものを新たに買いなおしたものです。


 私自身、ここらあたりから弥生時代頃の日本古代史がものすごく好きで…この本もその一翼を担った本ですね。
 この話の主人公は「額田王(ぬかたのおおきみ)」。天武天皇(大海人皇子)と天智天皇(中大兄皇子)の両者に愛され、しかし正式な妃にはならなかったという、万葉の歌姫。
 この話の中では、最初大海人に愛され、子供を産み、その後権勢を振るうようになった中大兄の後宮に入った…彼女の心の変遷と、時代の大きな流れを描いています。

 井沢氏の「言霊の国 ニッポン」や「逆説の日本史」などを後に読み、この時代の日本において「言霊」がいかに重要なものであったかを知るにつれ…彼女の偉大さ、そして中大兄皇子が彼女をなんとしても手に入れようとしたその理由が、ようやく解った気がしました。
 美人なだけではなく、巫女気があって、聡明で、多分強大なる言霊使いだったのでしょう。
 この時代、「言霊」が操れる人間…和歌を読むことができる、文字や言葉に精通する人間…は強力な呪術者でもあったはずだから。

 近い時代を描いた漫画に里中真知子氏の「天上の虹」があります。こちらは天智天皇の娘にして天武天皇の妃となり、天武亡き後、自ら即位した持統天皇を主人公に据えた話です。
 こちらにも当然、額田王はでていて…この二つの人物像を読み比べてみるのも面白いかも?

 井沢氏の「逆説の日本史」及び、「隠された帝」をお読みになられた方は「ちょっとちゃうやろ!」と突っ込みたくなる部分も多々ありますが(爆笑)。まあ、それはひとまずおいといて。


大和和紀自選集 2 天の果て地の限り (2)

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