「夢の子供」全六巻/浜田翔子(Be Boy コミックス)*注意

 この方は、「木戸恵」のペンネームで、同人のほうでもご活躍でしたね。ブライガーやトルーパーをやってらしたっけ?
 この話は、完結まで約十年かかったもの。掲載誌が隔月刊でしたし、この連載中に結婚・出産などもされたそうですからね。


 父母が岩手に引越したため、九歳年上の姉と二人マンション暮らしの洋治。
ところがその姉・扇子がニューヨークに転勤になり、その間洋治は扇子の親友である昭島蓮の家に下宿することになる。
 フリーのライターである昭島。しかし昭島は、洋治の好きな作家である『岬れな』の代表作『夢の子供』という作品を酷評する。
 はじめは全く気が合わない二人。
 しかし、本来のおせっかい焼きの性格の洋治は、あれこれと、昭島の世話を焼き始め、やがて昭島もそれを受け入れ始める。
 そして昭島が扇子の親友になった経緯を知り、思いがけない彼の脆さを知った洋治は、彼から目が離せなくなってしまう……。


 絵が変わってゆくのは、十年という年月を考えれば仕方がないことなのでしょうが……洋治はともかく、蓮の容貌の変遷には驚きますヨ。どんどん若く、どんどん細く、どんどん色っぽくなっていくので…(笑)。最後はホンマ、色っぽすぎて、ホレました(爆笑)。

 男×男モノが、大手を振って闊歩している現在(爆笑)、昔を良く知るオバちゃんたちは、この惨状に目を覆いたくなる気分なのですが……。

 そんな中、主人公・洋治の懊悩をよく描いている作品だと思います。蓮の、大人としての配慮…「未来ある若者の洋治を、自分の人生に巻き込んでしまってもよいものか」…という悩みなども。
 また、初めのほうに洋治の彼女が出てくるんですが…その娘が、ナント「同人女」! 友人の小説書きの子と一緒にサークル活動してて~、本作ってて~、イベントいってて~(今、胸が痛んだお嬢様方、手を挙げて!)
 ……そのうち、自分の彼氏が本当に好きな人が『男』だとわかった後、きっぱり別れちゃうのですが、元カレをネタにあれこれ妄想巡らしちゃうくらい、たくましいんですよね~。
 色んなキャラクターがいて、いろいろ想像しながら、感情移入しながら読める作品です。

「たまたま好きになったのが男だっただけで…」とか、「好きだー! やろー!!」ってな軽いノリのBoy'sものが、ちまたに氾濫している今(号泣)、人を好きになることの本質、思いやることの大切さを真剣に問いかけている…そんな作品だと思います。
 何年かに一度は読み返してみたくなるんですよね…不思議なことに。

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