「あほうがらす」/池波正太郎(新潮文庫)*注意

 「鬼平犯科帳」で有名な池波正太郎氏の短編集。
 何作か…「同性愛」関連の短編が含まれております。もちろん「武士道」における「男色」の方です。
 まずは「火消しの殿」…ここではあの浅野内匠頭長矩が、ちょっと奇妙な癖のある人物として描かれています。一つは色子狂い。もう一つは火消し狂い。
 そしてそのことが遠因で、吉良上野介に刃を振るうことに…という話に仕立ててあります。

 次に「元禄色子」。これも赤穂浪士関連の話。主人公は大石内蔵助の長男・主税。
 内蔵助は決起すれば年若くして死なねばならぬ息子に女の肌身を味わわせてやろうと、遊び仲間であった友人・恵比須屋市兵衛に息子を託す。
 しかし市兵衛は主税を女の下にではなく、ある色子の元へ送り届ける。相川幸之助…彼は主税と自分との間にただならぬ因縁を感じ、主税を誠心誠意もてなす。そうして連日連夜、主税は幸之助のもとに通うこととなる…。

 この他「男色(なんしょく)武士道」とか…この方の作品にはフツーに「男色」が出てきます。
「元禄色子」のようにそのものずばりのものから、男同士の友情の果てのストイックな「男色」まで。
文体に少し癖があるので、人によっては慣れるまで時間がかかるかもしれませんが、是非ご一読を。あほうがらす

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