「蒼き影のリリス」/菊地秀行(中央公論社・中公文庫)

 菊地氏の吸血鬼好きは、氏の作品のファンならば知らぬ人はいないであろう。
 吸血鬼をモチーフや登場人物にした作品は多いが、氏もそのあとがきで書いているように、吸血鬼が主人公かつ一人称の小説というのはこれが初めて。



 主人公は夜間大学に通う「国産」吸血鬼である秋月。常識外れの事件の解決屋でもある。 
 …え~、ちょっとばかし前述の「妖美獣ピエール」に設定が似てはおりますが…まあ、それはおいといて。
 若くして死んだ女性の妹からの依頼を受け…「姉の背骨が木片に変わっていた原因」を探し、彼は「ルナ・プリナ」というルーマニア料理店へと向う。
 そこには慇懃な店長と正体不明の盲目の美青年オーナー、そして青銅のヴァイオリン弾きがいた。
 次々と行方をくらまし、「夜の住人」へと成り果てた美女たち。謎の怪物や吸血鬼一派に狙われる秋月。そして、盲目の美青年・リリスの目的とその役割とは…?

 こういう設定は女性にウケる…というのを、菊地先生は「魔王伝」で知ったんでしょうな(爆笑)。
 「ピエール」といい「リリス」といい…しかもそれを主人公の視点から書くことによって、
美的描写を際立たせている。
 ちなみにこの作品は続編で「コロんだ!」って女性陣が増えた作品です(爆笑)。
 まあ、その前に、こちらのほうからご一読くださいまし。

蒼き影のリリス

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